ファンク!

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 居間で堂々とヤってるとか、笑えるでしょ?  俺は、扉から覗く俺に気づかないふたりに背中を向け、笑いをこらえながら、そっと廊下に戻った。  いい子に自分の部屋でおねんねしてる、妹ののどかを殴り起こして、「声出したら殺す」って脅して居間に引きずり出した。  あのときのお母さんの顔、笑えたよ。ホント笑えた。面白すぎて涙が止まんなかった。  泣き叫ぶのどかを、素っ裸で泣き叫ぶお母さんの前でボッコボコにした。あーケッサク。  その流れで、お母さんをぶっ殺してやろうかと思ったけど、やめた。  そんなんで俺の人生が台無しになったらつまらない。だって、俺の将来は眩しいくらいに光り輝いてるんだから。  その日、学校で、覚せい剤の講習会があったせいかもしれない。  俺はふと、思ったんだ。  そうだ、お母さんのココロを殺そう。  じわりじわり、殺してやろう。  思い立ったら吉日、俺はそのまま家を出た。  家には、もう1秒でも長くいたくなかった。  このままいたら俺のココロが死んでしまいそうだった。  俺のココロがイっちゃったら、お母さんのココロは殺せないでしょ?  玄関を出ても、通りを出ても、繁華街に入っても、俺の頭の中で、まだのどかが泣いていた。
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