友達

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「京子~おはよう♪」 クラスは違うが中学から一緒だった琴美が声を掛けて来た。 「あ、こっちゃん。おはよう」 「アルバイトどうだった?」 「うん、なかなか楽しかったよ♪みんな気さくな人ばっかだし」 「へ~良かったね。嫌味なお局様がいたらやりづらいだろうしね」 「アハハ♪そうだね。そーゆー人は居なかったかな」 琴美と喋りながらの登校。いつもの風景だ。 「そぅいえば携帯に日記書き込めるの知ってる?」 「日記?」 「うん、今流行ってるんだって。mixiとはまた違うみたいなんだけど日記書き込んで保存してくれるんだって。」 「へぇ~~知らなかった、こっちゃんやってるの?」 「うん。たまにね。誰にも言えない愚痴とか書いちゃうの。(しぃ~っ)日記に書き込むと少しすっきりするよ。」 「へぇ~……」 「後でアクセスページ流しとくね。見てみたら?」 「うん、ありがとう」 「じゃぁね♪」 「またね♪」 琴美と別れて教室にはいるとA美が声を掛けて来た。 「御田さんおはよう。今日も携帯持ってきてるの?」 相変わらず牛乳瓶底の眼鏡から覗き込むように切り出した。 (ムッ……) 「だから、なに?」 朝から一気に嫌な気分になった。 「先生に知らせておいたわ、後で呼び出されると思うけど持ってきた貴女が悪いのよ。」 「はぁ……?」 「昨日、注意したときに素直に渡せばよかったのよ」 「なっ、何でそこまでするわけ?」 ニャッと薄ら笑いを浮かべながら話してくるA美にかなり頭に来ていた。 「あんたね、学年委員長だかなんだか知らないけど人の持ち物取り上げる権限なんか無いでしょ」 「……………」 黙っているA美にますますムッと来ていつの間にかクラス中に響く大声を出していた。 ガラッと教室の戸が開いて学年主任のアリゲーターが入って来た。目付きが鋭く鰐に似ていることから何時からかアリゲーターと呼ばれている。 「御田。ちょっとこい」 A美を見ると軽く含み笑いをしている。 (やばっ、、逃げよ) 京子の体はとっさに逃げ出そうとしていたがアリゲーターの手ががっちり京子の腕を掴んで離さなかった。
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