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=放課後=
「‥はぁ~。」
また、亜矢がため息をつく。
「ため息すんのやめてよ!はやく暁のとこいきなよ~暁待ってるよー。」
「‥‥‥はあぁ~!!」
机にへばり付きながら、亜矢が怒るように―――
「楓はいいなぁ~サバサバしてる彼氏で。」
「ん~。なんかそれ褒め言葉に、聞こえないんだけど。サバサバされるのも、結構辛いんだよ。」
“ぷんっ”という顔で言われた。
「えー‥‥あたしは、何も言わなくても大丈夫って、信用される―って考えるけどなぁ。」
楓は、鼻で笑いながら‥‥‥
「分かってないなぁ~それは、信用されるんじゃなくて、相手にされてないって、いうんだよ。」
亜矢は、笑いながら
「わかってるねぇ~笑。」
照れる楓が‥‥すっこく恋してる顔で、“なんか、むしょうに暁に会いたくなった。”
=ピピーー!=
校庭から、サッカー部の笛の音がした。
「あっ!!サッカー部ゲームしてる♪」
窓から、身をのりだして〝きゃーきゃー〝楓が叫んでいる。
ある意味、怖い姿だった。苦笑
“少しでも、かわいいって思った自分が、可哀相だ。笑”
「行って、応援してあげなよ。」
呆れて、言うと‥‥
「うん!!ありがと亜矢!!」
その笑顔が、すごく可愛かった。
「じゃあねぇ~♪」
楓が、走りながら手をふりながら、上機嫌で帰った。
「‥‥‥はぁ~。帰るかぁ~(嫌だけど暁と‥‥)」
静かに、教室を出た。
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