side及川 奈留

3/20
前へ
/69ページ
次へ
楓(あたしはそう呼んでいる)は、小学生のころから実家の道場に通っていて、いわゆる幼なじみみたいな存在だ。 この学校では、男子空手部の部長をしながら生徒会長もこなしている…という、これまた強者。 もちろん、勉強も運動も出来る文武両道なヤツだし、容姿だって…空手やってる割りには細身で(腹は割れてるけど)、背も高くて整った顔立ちをしてる。 しかも、明るくて人懐っこいから学校中の人気者なワケだ。 そんな楓に片想い歴約6年… 京子のその話を聞き、ようやくこの想いに終止符を打つことを決意したのであった…! 「よっしゃ~!!!今年こそは…やってやるぞ!!!ありがとな、京子♪」 気合い一番、天高く拳を突き上げ、さっそく本屋へと向かった。 「奈留っファイト~!!!ライバルなんか蹴散らせ~♪」 背中から聞こえてきた声の『蹴散らせ』の部分が強調されていたように聞こえたのは…気のせいじゃないだろうな…; .
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

820人が本棚に入れています
本棚に追加