第二十二章~遼東征伐~

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やがて太尉の司馬懿が参内して、詔勅を受けた。 彼は一礼して言った。 「勅命承りました。必ずや公孫淵を討ち取って参ります」 曹叡は頷いた。 「うむ、頼んだぞ。公孫淵はどんな計略で君に対抗しようとするかな」 「公孫淵が真に優れた智恵を持つなら、城を棄てて前もって逃走するでしょう。形勢を見れば有利不利を悟る事が出来るからです。しかし、彼にはそんな智恵はありますまい。遼水を守りの要として対抗するなら手を焼くかも知れませんが、恐らく彼は最も下策である、襄平城に籠る策を取るでしょう。そうなれば生け捕りにするのは容易くございます」 司馬懿が理路整然と述べると、一堂は皆感嘆して聞き入った。 「我が軍は長距離の遠征するのですから、持久戦は出来ません。必ず先手を取って彼を討ちます」 曹叡は頷いて言った。 「良く分かった。往復にどれくらいの期間が必要だと思うか」 「行きに百日、攻撃に百日、戻りに百日、六十日を兵士の休息に充てます。一年あれば充分でしょう」 「よし分かった。遼東の攻略、確かに任せたぞ」 曹叡が激励すると、司馬懿はうやうやしく一礼し、退出したのだった…
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