第二十二章~遼東征伐~

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…魏の都・洛陽に司馬懿からの使者が到着し、戦勝を伝え、公孫淵親子の首を運んできた。 曹叡はそれを見て何度も頷いた。 「見よ、さすが仲達だ!見事にやってくれたぞ」 この時、蜀方面では将軍の廖化〈リョウカ〉が軍事行動を起こして、雍州刺史の郭淮の軍と戦っていた。 曹叡は兵をいたずらに分散しないように伝えたが、その知らせが届く前に兵を分けて進んだ郭淮の将・王贇〈オウイン〉が敗れて戦死してしまった。 そんな中でのこの知らせは、曹叡を大いに喜ばせた。 (ああ、これで肩の荷が一つおろす事が出来たな…) 十一月に遼隧戦役の司馬懿への勲功に対する恩賞を定めると、曹叡は緊張の糸が切れたように、自分の身体がいう事をきかなくなるのを感じていた。 十二月八日、曹叡はいつものように郭夫人の部屋にいると、立ち暗みがして、ついにその場に倒れてしまった。 「陛下!」 郭夫人の悲鳴が響き渡り、慌てて人が集まった。 「陛下!」 「早く医師を呼べ!」 もはや曹叡の表情は血の気を失い、その病の重さを感じた群臣達はあまりの出来事に色を失うばかりであった…
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