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━数分後━
全員、交番の真っ正面にある公園に集まっていた。
この面子が公園に居るだけで充分異様な光景なのだが。
両手の自由を手錠で奪われ、鉄棒に両足を縛られ逆さ吊りにされた少年。
鉄棒から2m程離れた位置に設置されたテーブル、そしてテーブルを埋め尽くす豪華なランチ。
その二つがこの周囲を更なる混沌とした空間に仕立て上げていた。
「閣下!下手人の逆さ吊りとランチの用意が整いました!」
「うむ」
秘書官の報告を受け席に着く
「ざけんな!放せ!放せよ!っつーかランチって何だ!?」
「静かにしろ!」
近くにいた自衛兵が喚く少年の腹に蹴りを入れる。
「ぐあっ!」
爪先がめり込み口から空気と血が吐き出される。
「よい、それより『アレ』はどうした?」
先走った自衛兵を下がらせ、秘書官に訊ねる。
「はっ!こちらに!」
秘書官は脇に置いてあった長方形の木箱から
細長い金属の板の様なモノを取り出した・・・。
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