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秘書官から大量の紙束を受け取り軽く目を通す閣下、そして、静かに言い放つ。
「これから名前を呼ばれる方は御起立願います・・・」
一拍置いて、何の感情も込もっていない声で次々に名を挙げていく・・・。
「諸君、何故名前を挙げられたか解るかね?」
閣下の質問に全員が否定の返事をする。
「本当に?」
嘘を吐いている子供に最後の確認をするように聞き返す。
再び全員が否定する。閣下は目を瞑り、一度深呼吸して目を開いた。
「宜しい、では・・・全員、死刑ぇぇ!!」
烈迫の気合いと共に死刑宣告を言い渡した。
「「「「「はあぁっっ!!??」」」」」
突然の死刑宣告に一堂が驚きの声を上げた、ざわめき出し、にわかに騒がしくなる。
「何を驚いている!貴様等は国民の血税を無駄に使い、あまつさえ書類に細工を施し横領、着服を繰り返してきた!!貴様等がやってきた事は国民全員に詐欺を働いたのと同じ事だ!!死刑は当然の事だ!!言い訳があるなら聞かせてみろ!!」
膨大な殺意と怒りを放ちながら言い放つ閣下、歯を剥き出しにして怒り心頭の様子だ。
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