第一章・始まり

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デートの服も決めたいし、その前にシャワーも浴びなくては。 慌ただしく布団をめくり上げた時、違和感を感じた。  『なんだか布団が重いな…』   これが最初の違和感だった。   ちょっと疲れているのだろうか? なんだか頭も痛い気がする。 季節の替わり目もあって、体調を崩しているのかもしれない。 それでも、今日は杏奈とのデートなのだ。いざとなったら、薬を飲めばいい。 ベッドから立ち上がろうとした時、ふと床が気になった。 『あれ?こんなに高かったっけ』 足を伸ばそうとして、ふと視界に入ったのは、どう見ても黒い動物の足だった。
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