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「小僧、何も感じないか?」
「はぁ? 眠くてそれどころじゃないよ~」
賢一の眠気はどんどん増してきて、立ったまま寝てしまいそうな勢いだった。
「それじゃ。……大気に催眠を誘導する妖気が……」
ハクが言い終わらないうちに、賢一の膝が折れて、賢一はひざまずいた。
「小僧!! しっかりしろっ」
ハクは賢一の身体を支えるように寄り添った。
街灯の周りを、4~5匹の虫が集まっていた。
その虫達が、突然一直線に並び、賢一とハクに向かって、飛んできた。
虫の羽音が大きく鳴って、その音にハクは気付き、虫に向かって顔を向けた。
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