第一章

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ハクは蟲を攻撃するのではなく、賢一を守るように、賢一の身体に覆いかぶさった。 その時、ハクの身体の上を青白い炎が舞った。 一瞬で蟲達は焼かれ、焦げて下に落ちた。 「なんや、えらいピンチやな。助けたろか?」 空から、1人の少年が下りてきて、ハクの隣に立った。 「ハヤトか?」 「ヒーローっぽい登場やろ? ……ん? お宅の坊ちゃんは昼寝中かいな」 「気をつけろ。蟲の数が多すぎる」 「上から見てたのよ。それぐらい知ってるわよ」 ハヤトと呼ばれた少年の頭上から女性の声がした。
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