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(朝か・・・そろそろ起きよっかな)
小さな小屋の中にベッドが1つ。
そのベッドから少年がゆっくりと体を起こす。
窓から差し込む朝日が妙にすがすがしく、気持ちがいい。
どうやら今日は晴れているようだ。
少年の名はカズ。
短い黒髪に大きな眼、そして至極幼い顔立ちが印象の少年である。
ジーア村。
それが「スロウディア」と呼ばれる国に位置するこの村の名前だ。
この村はハンターの拠点であり、ここで生まれ育ったカズもまたハンターなのである。
「ハンター」とは。
早い話が狩人なのだが、小動物を狩るだけの狩人とは違う。
この世界の食物連鎖――頂点に立つのは人ではない。
その頂点に立つのは、飛竜。
飛竜とはその名のとおり「飛ぶ竜」である。
硬き甲殻を持ち、独自の進化を遂げた飛竜種は進化の究極系とも呼ばれている程だ。
その飛竜から見れば人など、むしろ搾取される側。
だが人は遥か昔から飛竜に対する知恵を付けてきた。
その集大成が「ハンター」という職業になったのである。
ハンターは様々な技術、道具、知恵を用い飛竜を狩る。
そして生きる糧とする。
恐らくそれはこれからも変わらないことだろう。
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