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『跡が残らないといいね。』
そう言われ処置が終わると私達は病院を出た。
『本当にごめんな。』
肩を気づかいながら秀が言う。
『大丈夫だよ!これくらいじゃ跡も残んないだろ~し!』
私も気をつかって言ったものの、今でもうっすら傷跡は残っている。
よく見ないとわからないくらいだけど自分ではハッキリわかる。
今もこの傷を見る度にあの事故を思い出す。…
それから電車で長い道のりを帰る。
お互い何を思っていたのか…会話はほとんどなく寄り添うようにして家まで帰り着いた。
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