柳我 幸 - ユウガサチ

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「私の名前は柳我 幸。幸って読んでいいちょうだい。」 「かしこまりました。私の事はリクとお呼びください。」 幸はにっこり微笑む。 そして皿に乗っている『それ』を一口食べた。 「これ…。誰が作ったの?」 「私ですがなにか変な物でも入っていましたか?」 幸は首を振る。 ナイフとフォークを机に置き一息吹く。 「私の旦那ねヤクザだったの。」 「ヤクザ…ですか。」 たしかに幸は、ドラマでヤクザの妻役…それをできそうだ。 だがそれは演技をした時である。 今の幸の表情はどこか悲しげ。多分本人は笑っているのだろう。
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