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よそよそしい殺意
何かが変わる。
そんな予感がした。
希望と期待に変わりそうだが、それは明らかに違っていた。 いつもの事。
現の世は、永遠に裏切り続ける。この世に住まう一通りの人間達には、そうした裏切りのほんの一握りに心を縛られる。
故に生きていられる。
一切合切迎えても、人の器ではただ溢れるばかりだ。
人の様をして、人にあらざる器。
奇っ怪で異質で恐れる力。
世はその具現化を許しはしない。
善悪の基準を人の規範は大きく損ない、群れとしての自衛を固持する。
人としての喜びや和みは、所詮人の範疇で下限と上限が確定されている。
こうして息を潜める事は、処世術というより、元々の居場所がここであるというだけの事であろう。
例えこれまで見てきた幾百もの守人の血肉が弁明をした所で、新たに産まれ出た善くも儚き朱零が己が刃で世を死守した所で…
人は出迎えには来ない。
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