いつだって思い出すのは

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その後は挨拶を交わすところから、少しずつ仲良くなった。 そして、また春が来て同じ道を歩く。 「今年ももうすぐ満開だなぁ。」 「うん、そうだね。」 「あ、今度の休みもし暇だったらお花見しないか?」 「わ~、いいね。私、お弁当作っていくよ!」 「それは楽しみだなぁ。」 うれしくてついニヤけてしまう。 好きな女の子の手作り弁当が食べれるデートが出来るなんて男なら誰でもニヤけるだろう。 だけど、さくらにこの顔を見られたくないので空を見る。 上を向けば身長の差で見えないのだ。 ―青いなぁ…。 空は澄み切っていた。
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