だって、その原因は

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それから日誌を書いていたけれど、頭の中では悠斗の姿でいっぱいだった。 悠斗の席は奈月の斜め前。 だから、授業中に居眠りしてるところやこっそり携帯をいじってるところとかがよく見えた。 普段からあんまり話したことないから、テニスをしている姿なんかも今日初めて見た。 ―あんな表情の碓井くんは初めて見た。 なんかすごく活き活きとしてる姿を見ているともっと悠斗のことが知りたくなった。 「もう…私、何考えてるんだろ…。」 誰もいない教室にひとり言が響く。 もちろん返事はない………はずだった。 「えっ??何考えてたの??」
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