出会い

6/13
前へ
/214ページ
次へ
    昼休みを告げる鐘が鳴り始める。 すると亮が俺の肩を叩いてきた。 「なぁ慧、今日は屋上に弁当食いに行かねーか?」 「いつも教室で食ってるのになんでいきなり屋上なんだ?」 「まぁまぁ。きっと屋上はポカポカして気持ちいいぜ! 早くしろって!」 ―£― 無理矢理亮に引っ張られて屋上に来た。 するといきなり女子の声がしてきた。 「りょう~! こっちだよ!」 屋上の端で手を降っている女の子が見える。 「ごめん、遅くなった! 慧行こうぜ」 俺は訳もわからず亮に付いていく。 「慧、紹介するよ。前に話した俺の彼女の植田瑠璃(うえだるり)だ」 「瑠璃です。ちゃんと話するのは初めてだね。よろしく慧君!」 どうやら亮は彼女を俺に紹介したかったみたいだな。 この子は確か五組だったから話したことはないけど、亮の彼女ならきっといい子だろうと思った。 「時枝慧です。よろしくね」 「悪いな慧。瑠璃がお前と話したいって言うから無理矢理連れてきたんだ」 ん? 植田が俺を連れて来るように言ったのか? なんでだ? 「とりあえず瑠璃も慧も座って飯食おうぜ!」 亮の一言でやっと昼食が始まった。    
/214ページ

最初のコメントを投稿しよう!

145人が本棚に入れています
本棚に追加