~再会~

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二人の恒例になっているやりとりを見て泉は悠紀子と顔を見合わせて声を出して笑うと、  『 毎度毎度よくやるよねあの二人。それに凛子が言っても今更だけど春ちゃんの性格は治んないとおもうんだけどな…』  泉が笑顔でゆうと透夜が呆れ顔で泉達に、        『 無理だと思うぜ…それに春人はあれだからいいんだと最近感じてるよ。 』       その透夜の言葉に泉と悠紀子はうんうんとうなずく。そして三人もまた店へと歩きだす。そして右隣にいる悠紀子に話しかけようと泉が顔を横に向けたとき、道路を挟んだ向こう側の歩道にいるカップルが視線の中に入ってくる。そして何気なくカップルの男性の顔を見たとき、泉は一気に身体が硬直したかの様にピタリとその場に立ち止まってしまった。       『 あっ…!あの人…』    泉が立ち止まりそう呟やくと透夜が不思議そうに話しかけてくる。           『 どうした泉!? なんかあった!? 』          そしてそう言って透夜も泉の向く方に視線をやると、   『 あれ!?うちの学園の人じゃん!!しかもあの女性は学園内でも綺麗で有名な人だぜ!』   透夜がそう言うとその言葉に反応して悠紀子もそのカップルに目をやると、     『あの人学園でも有名な男の人だよ!』           悠紀子が言うと泉はその悠紀子の言葉に反応して話しかける『 有名って!? 』      その泉の問いかけに答えたのは透夜だった。       『 あの人知らないの泉は!? あの人はうちの学園の3年で 皇昴(すめらぎすばる)って人だよ!あの人バンドしてるしそれに…かなりの遊び人で有名だからね…』            透夜の会話が言い終わる前に泉は表情を一瞬にして曇らせそしてスタスタと早歩きでその場から逃げ出す様に歩きだすと、悠紀子と透夜は泉のその行動に顔を見合わせ首をかしげ泉の後を追った。
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