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「に…ぁ……」
反芻するように聖職者は呟く。
そして小さくコクリとうなづいた。
「決まりですね。」
マスターと呼ばれた女性がニッコリと微笑むとマスターの後ろから長いマントのおだんご頭の少女が怖々覗いた。
「にぁねぇちゃん、今日からお友達ですか??」
マスターの後ろに隠れながら問い掛ける少女にマスターは
「そうですね。そうなります。マクルは先輩になるからいろいろ教えてあげてくださいね。」
と言った。
マクルと呼ばれた少女はテレ笑いをしながら
「えへへ+先輩ってなんかくすぐったいな+」
というとにぁのそばへトテトテッと駆けて来てちょこんと座った。
「にぁねぇ甘いものすき??食べたら元気になるよ+」
そういうとポケットから赤と白の縞の包み紙のキャンディーを数個取り出してにぁに差し出した。
「…ありがとう」
にぁはおずおずと手を出しキャンディーを受け取った。
「あ+いいな+僕にもちょーだい+」
そういってひらひらの袖の男性がキャンディーを一つ取ろうとするとサッとマクルは手を引っ込めた。
「ぶぶーだめですよーウェザにぃにはあげません+」
「ぇーけちぃー」
ウェザと呼ばれた男性がぷぅと頬を膨らませるとにぁはクスと笑った。
「やっと笑いましたね。」
マスターがニッコリとにぁを見つめた。
「本当だ+にぁねぇは笑った方が美人さんだ+」
キャッキャと喜ぶマクルに気恥ずかしくなったにぁはすぐに笑顔を消し黙ってしまった。
そんなにぁの両ほっぺをウェザがつねる。
「飴もらえた子は笑えー」
そのままつねったてをむいっと上に上げた。
「は…はひ……ι」
にぁは引っ張られるがままぎこちない笑みを浮かべた。
「んーまぁ合格。」
そういうとウェザは仮面の下でニコッと笑い両手を離した。
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