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辿りついた所はその昔栄えていたであろう大きなお城。
今は見る影も無く朽ち果てているが、昔はさぞ立派であったろうことが伺える。
「今回の目的地は城です。皆はぐれないように注意してくださいね??」
マスターが声を掛けた。
何故だろう…ここは凄く嫌な予感がする………
皆に連なりダンジョンの前に到着する。
Gのプリースト達が全員に奇跡をかけて回る。
おどおどしていると先程メビと呼ばれたプリーストが
「支援は私たちに任せて回復に専念してくださいね。」
とニコやかに微笑んだ。
~城内部~
薄暗い古城の中、古の戦士だったであろう残留思念達を無に帰し経験を積みながら一行は進む。
「おかしい……」
マスターがぽつりと呟く。
「おかしいですね…沸きが異常だ。」
マスターの呟きに小夜が難しい顔をする。
「これ位なら余裕だって+」
凪が唇をペロリと舐め次の矢を番えた。
「油断は禁物です。慎重に進まないと…『きゃあぁあっ!!』
『!!???』
突然マクルの背後に現われた彷徨う者。
死霊の武士に怯えたマクルは呪文を唱えることが出来ない。
刀が振り上げられた。
「危ないっ………!!」
咄嗟にかばったにぁを見て彷徨う者はニヤリと笑ったように見えた。
『インティミディト』
死霊の武士の声が低く響く。
死霊の武士とにぁの姿がその場から消え去った。
「っう………」
にぁはクラクラする頭を上げた。
此所は何処…??皆は何処…??
只分かることは辺りは敵だらけで既に囲まれてしまったであろうことだけ。
「此所までかな………」
にぁが全てを諦めようとしたとき、飄々とした声がした。
「ぷりぃすとが1人でこんなとこで何してるで御座るか??巡業には此所はちと危険で御座るよι」
呆れたようにそう言うと濃紺の見たこともない装束に身を包み、頭にはキツネの仮面、口には巻き物を咥えた不思議なしゃべり方の男性が目の前に突如沸いた。
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