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《昭和5X年4月X1日》
神奈川県横浜市、藤が丘駅から少し離れた帰り道。女は入社2年目。初めて任された仕事に、てんやわんやで、すっかり帰宅が遅くなった。
電柱に備えつけられている電灯がチカチカしていて、非常に歩きづらい。
ざっざっざっ ザッザッザッ
気のせいか、自分の足音の後に、他の足音が重なって聞こえるような気がする。振り向いてみる…
しかし、誰もいない。女はまた、歩き出す。
ざっざっざっ ザッザッザッ
ふいに目に入る、『痴漢に注意』の看板。
急に恐くなった女は、自宅まで走ろうと思った。
その瞬間、首筋にチクッと小さな痛みを感じた。
女「…何!?身体が…動かない…」
チクッ
また、身体に小さな痛みを感じた。
誰か!!
女は叫ぼうとしたが、声がでない。
ざっざっざっ…
誰かが後ろから、近づいて来る…
ル~ルルル~ル♪
ラ~ラララ~ラ♪
鼻歌が聞こえた。
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