先端恐怖症

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 水晶玉に、映し出されたのは…壁にはり付けられたられた、蝶々だった。 義人(昆虫採集?なんか、針で串刺しって…とがってる針を直接見てる訳じゃないけど、不快だな。ってか、僕の前世は蝶々?)  画面が急に変わった… 義人「!?な・んだ!?これは…!?」  水晶玉には、体中に針を刺された女性が映し出された。義人は、吐き気をもよおしたが、口を押さえ込んで耐えた。 占い師「何が見えたかは、あえて聞きませんが…水晶に映る映像は、私には見えません。それは、前世で貴方が見た映像です」  そして、次々と針が突き刺さった女性が映し出された… 義人「もう、いい…やめてくれ…」 占い師「では、『ハッピーコース』最大のポイント。前世の魂を呼び出します。」 義人「!?何…をするって?」 占い師「ド~げ~ザ~え・モーン!!!」  占い師は叫んだ。  義人は凄まじい胸騒ぎを感じた。 義人「や・め、ろぉ!」  雷が落ちた。部屋は静寂に包まれた。 占い師「…すいません。失敗しました。貴方の前世の魂が感じられません…お代は半分で結構です。お帰りは、あちらです」  義人は、青ざめたまま、部屋を出た。 桜「!?どうしたんですか?真っ青ですよ!?」 義人「ごめん…今日はもう帰るよ…また、連絡するから…」  義人は桜と別れ、雨に濡れながら帰りの電車に乗った。 義人(あれは…僕の前世が見たものだと?針のような尖った物がまるでダメなのに、針を人に刺していたと言うのか!?ありえない…)  義人は、深いため息を吐いた…
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