第一章:始まりの詠

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詩奈はまた膝を抱え泣き出してしまった。 翼「詩ちゃん・・・・もう泣かないで・・・・」 詩奈に反応はない それでも続けた 翼「詩ちゃん!僕が一緒にいてあげるよ!!ずっと一緒にいて僕が詩ちゃんをまもってあげるよ!だから・・・もう泣かないで・・・」 妹を亡くした時 生きる希望をなくした僕を励ましてくれたのが詩奈だった 詩「翼くん!私が一緒にいてあげる!私はなにがあっても翼くんの隣にいてあげるから!」 それを聞いて僕はどれだけ気が楽になったか・・・ それから僕は妹の分まで必死に生きていこうと決めたんだ・・・ だから・・・今度は僕が詩奈を励ます番だった 翼「詩ちゃん言ってたじゃん!僕の傍にいてくれる隣にいてくれるって!だから僕は詩ちゃんを守ってあげる!」 詩「じゃあ・・・翼くんは・・・私を置いてどこかに行っちゃったりしない・・・?」 独りぼっちになった詩奈が一番恐れているのは、独りになること・・・ それはわかっていた・・・。 翼「うん・・・絶対に置いていったりしないよ詩ちゃんの傍にいる。約束しよう?」 当たり前だ それも含めて君を守ると決めたんだから・・ 詩「うん!」 少女に笑顔が戻った そして少年は笑顔になった 2人は手を繋いで歩く。 2度と離れることのないように・・・と願いながら。image=185013341.jpg
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