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「…ーイジ!レーイジ!」
ん?
丁度暇を持て余した矢先、ドアの向こうから女性の大声がした。
「なぁんだぁー!かぁちゃん!!」
あぁ、母さまね。
ガチャリと大きな音がしてドアからお母さまが突入してきた。
「ったく、居るんだったらちゃんと言いな!
…あら、起きたのね?えーと…」
「あ、カズマです」
「カズマね、体調は大丈夫かい?」
「はい、おかげさまで…」
「そりゃよかった!
いきなりレイジが連れてきた時はビックリしたよ。」
ケラケラと笑うレイジの母さんは、レイジと同じく整った顔立ちに肩まで伸びた黒髪を無造作にまとめあげ、どことなく逞しい印象だった。
「んでなんの用だよ母ちゃん。」
「あぁ!そうだった、あんたたちどうせ暇だろう?手伝いやってくんないかい?
てか強制参加ね?」
最後のあたりの、有無を言わせぬ威圧感が俺とレイジの首を縦に振らせた。
「よろしい!おいしい夕ご飯ご馳走してあげるからしっかり働きな!!」
こうして俺達のフリータイムは一瞬で幕を閉じた…
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