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「わりぃわりぃ!またせたな!」
レイジが部屋へと戻って来た。
その腕の中には丸められたポスターのような物と百貨事典サイズの本が抱えられている。
「ちーと探すのに手間取っちまってさ!」
レイジはそう言いながらテーブルの上に持ってきた物を置き、ポスターのような物を広げた。
「…これなんだ??」
そこに描かれていたのは巨大な地図。
イメージ的にはオーストラリアを半回転させてやたら引き伸ばしたかんじだ。
回りは海に囲まれている。
「これはエルグマニラの全域地図。ほれ、この右っかわにあんのがルーフォレスト、俺達が居るティーンはこのルーフォレストの西側だ。」
レイジが指さしたティーンの下には国境が引かれていてそこから先は赤い字でエルザと書かれていた。
地図から判断するに、ここは国境に近いらしい。
「なぁレイジ、この動物みたいなのなんだ??」
俺はルーフォレストの中央にある山の上に描かれた奇妙な馬のような生き物を指差した。
「え…、おまえもしかして聖獣様も知らんのか!?」
「すんません知りません」
即答する俺。
レイジは信じられない、とでもいいたげな表情で口を開いた。
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