目を開けたら

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俺とタケルは、バイト仲間だった。 俺は高校入学のために上京してきて、高校生のころからこの居酒屋でバイトしているので、もう3くらいやっていることになる。 大学生になって、他の県から上京してきたタケルと会ったのは2年くらい前のことだ。 年が同じと言うことで、すぐ仲良くなった。 タケルは見かけによらず子供っぽい性格で、バイトでは後輩ということもあり、なにかとよく俺に頼ってきた。 だから当然恋愛相談もよくされていて、タケルの彼女のことはよく知っている。 タケルいわく小動物系で、小さくて、華奢で、いかにも女の子~な感じらしい。 会ったことはないけど、タケルの話からすると見た目とは違ってけっこうわがままらしい。 そんな彼女に手を焼くタケルの相談に乗っているうちに、なんかそんなに愛されてる彼女が羨ましくなってきて。 いつの間にか、バイトのシフトタケルの分まで見ちゃったりして。 彼女の話されると胸が痛くて。 こんな気付いた時点で失恋決定な恋、認めたくなかった。 彼女持ちの男って…。 ハードル高すぎ。
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