1人が本棚に入れています
本棚に追加
ある日、いつものようにハヤの元へ向かおうとすると、公園の中から、弱々しい鳴き声が聞こえてきた。
「…ハヤ…?」
もしかしたら、と植え込みに目線を写すと、高校生が4人ほど寄ってたかって、ハヤに暴力を振るっていた。
「ハヤあああぁっ!」
ハヤの為に飼ってきた牛乳を放ると、体格の違いも考えずに高校生に飛び付いて、殴った。何も考えず、ただハヤを守りたい一心で何度も殴った。殴られた。蹴った。蹴られた。
感覚さえも麻痺していたのだろうか。痛みを感じる事無く暴れ続けた。
散々殴り合いをして高校生が去っていくのを見ると、一目散にハヤの元に向かった。
「ハヤ…大丈夫か…?」
後からくる痛みに顔を歪ませながら、ぐったりとしているハヤをタオルで包み、走って家に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!