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少年は3歳の頃から水泳をやっていて、頑張って練習をしてきた。
気がつけば3歳年上の実の兄まで抜き、スイミングスクールの曜日コースで少年は最年少でトップになっていた。
コーチからも可愛がられていて、コーチの中で少年の名前を知らない人は居ないぐらい有名になっていた。
だけど、学校ではみんなからただ、泳ぐのが速いだけで「河童(かっぱ)」と、言われバカにされていた。
ある日の事だ。
たまたま少年の担当のコーチが用事で代わりのコーチに指導してもらった日の事だった。
いつもよりキツイ練習を終え帰りの挨拶をした後だった。
代わりのコーチが少年の名前を呼んだ。そして、そのコーチが発した言葉が…
「お前の夢は何だ?」と、言った。
少年は…
「水泳選手になって、オリンピックにでることです。」
すると、代わりのコーチは、少年の両親は今日来ているのかを尋ねた。
少年は、来ていると答えた。
そして、少年は服を着替えて両親のもとに行きコーチが話があることを報告した。
少しするとコーチが現れて、少年の両親に挨拶をし、話を切り出した。
コーチ「あの、この子を選手コースに入れてみませんか?この子の実力ならもっと上を目指せると思います。オリンピック選手になるかもしれませんよ。」
母が答えた。
「選手コースと言うのは1級を合格した人が行くものだとお伺いしていますがー、この子はまだ4級ですよ?」
コーチは
「この子には才能があります。選手コースへの事なら大丈夫です。私が選手コースの担当の者ですからどうか心配なさらないで下さい。」
父は聞いた
「選手コースってのは~凄い所なのか?」
コーチは自慢するかの様に言った。
「はい!それは凄い所ですよお父さん!選ばれた子しか入れないコースです。ましてやこの子は飛び級ですからね(笑)」
そして、話の結果少年は選手コースに入る事になった。
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