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「あっ……」
予想外の行動にウィルは石化した。
それから、だんだんと顔が真っ赤になっていく。
後ろでは、ユーゴとリンが衝撃で飛び上がっていた。
「あああああああ!! 何でウィルだけブフッ」
さり気に本音が零れたユーゴだったが、そこはすかさず飛び出したリンの肘鉄に黙らされた。
「い、いけないんだよっ! とにかくそういうことはいけないんだよっ!!」
動揺を隠しきれずに、リンはわなわなと震える手でアリシアを指差す。
アリシアは余裕たっぷりに、さらりと後ろ髪をかき上げてあか言った。
「あら、貴族の間ではこれくらいの挨拶普通だよ。お子ちゃまなんだから」
またもや小馬鹿にしたような態度を取られ、リンは地団太を踏んで怒りを露わにする。
「こ、このはれんち女ぁ!!」
リンの絶叫はエコーがかかる程の勢いで裏山に響き渡り、アリシアは苦笑していた。
ウィルはまだ石化したままだったが、案外特訓も悪くないものだと内心思っているのだった。
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