5.開戦!?マジカルロワイヤル

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もやもやした気持ちを抱えたまま、ウィルは町中を当てもなく歩いていた。 家には帰りたくない、かといってアリシアと約束をしていたわけではない。 師匠のところに暇つぶしにでも行くかと、ウィルはぼんやりと行き先を決めた。 その時である。 「あのー、あのー?」 遠慮がちに、可愛らしい声がかけられた。 だがウィルは心ここにあらずで、その声に気付きそうにない。 「あのー、あのー、そこの方! ……あのー!!」 耳元で怒鳴られ、ウィルは腰を抜かした。 それから、ぎこちなく首を動かして声の主を見る。 自分と同い年くらいの、ピンクのツインテールが印象的な少女だった。 「道案内をしてくださらないかしら?」 少女はくりくりとした無垢な目をウィルに向け、おっとりとした調子で聞いてきた。 「み、道案内? なんで俺が」 いきなり怒鳴られたこともあり、ウィルは不機嫌そうにそっぽを向いた。 少女はうーんと唸って、困ったように立ち尽くしている。image=197592763.jpg
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