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トルケッタの広場には井戸があり、そこは町民が自由に使えるようになっている。
ウィルとラジは早速広場まで来たわけだが、
「あーあ、あれが井戸端会議ってやつか」
井戸の周囲でおばさん集団が大声で世間話をしているのを見て、ガクリと肩を落とすウィル。
「まあまあ、これはある意味平和ってことですよ」
ラジはそう言うと、そろそろと井戸に近付いていった。
「あの、ちょっといいですか?」
ラジが割り込むと、おばさん集団はぱたりと話すのを止めた。
そして、じとっとした目でラジを睨みつける。
これだから軍人はとか、まったくねぇだとか、数々の愚痴めいた言葉を残しておばさん集団は去っていった。
「え? え? ゴ、ゴメンナ――」
「気にすんなよ、ラジ」
突き放された気がして半泣きでパニックに陥るラジに、ウィルは優しく声をかけてやる。
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