最終章 永遠の星屑

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俺はそう言って、きつく杏子を抱きしめると、杏子の瞳に涙が溢れてきて、ゆっくりと俺の背中に腕を回した。 「怒ったか?呆れたよな………?自分でも呆れてるよ」 と俺は女々しい自分が恥ずかしくなった。すると、杏子は頭を横に振って、俺の背中に腕を回して抱きしめ返してきた。 「ズルイよ。そんな言い訳、今更。ズルイ。ズルイけど……好きよ…、准兄」 杏子は少し震える声でそう言って、俺の胸に顔をうずめた。 「幸せなんて、准がいてくれなきゃなんの意味もないのよ!私が欲しい人は、望む人は、いつだって昔も今も准だけなの!でももう遅いよ。さなえちゃんがいるじゃない!」 と杏子は涙ぐみながら言うと、俺は負けずに杏子をぎゅっと抱きしめた。 「さなえとは…別れる。もう、この気持ちに気付いてしまった以上、嘘はつけない」 俺は意を決したように、はっきりとそう言うと、再び杏子を見つめた。
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