優等生とヤンキー

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アカン…これはアカン…!! 完全にコイツのペースに呑まれてるやんけ…!! 「…これ以上アタシに何も聞かないで。」 修羅を睨みつけ、フンと鼻を鳴らし、担任の話に耳を傾ける留希阿 「…フーン…」 頬杖をつき、面白そうに留希阿を眺める修羅 …コイツ…何かあるな… ニヤリと笑みを浮かべると、再び問題集に視線を落とす … キーンコーンカーンコーン… 休み時間の合図である鐘が鳴った瞬間、留希阿の机をクラスメートが囲むようにして寄って来る 「五十嵐さんてどこに住んでるの!!」 「ルキアちゃんて呼んでもいい!?」 「大阪って都会なんだよね!!」 「え…え…?あ…」 一気に質問をされて目を白黒させる留希阿 「…悪いけど…」 不機嫌そうな声が アタシの左横から聞こえた 「…うるさいんだけど?」 貼り付けた… そう。 まるで貼り付けたような笑顔で言う大和の声に クラスメートは一気に真っ青になって 自分の席に戻って行ったんや。
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