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‐9月‐
夏休みも終わり、新学期が始まったある日の放課後。
「明、制服に着替えなかったの?」
私にそう尋ねたのは、親友の七海 香織(ナナミ カオリ)。
私の今の恰好はジャージ姿。
6限目が体育だったので、着替えていない。
「着替えるの面倒臭い。」
私の他にもジャージ姿の人はクラスに数人いる。
私以外の人は、部活がある人で、私のように“面倒臭い”と言う理由の人はいない。
「面倒臭いって、まさかそのまま帰るつもり?」
「そーだよ!」
香織は私の返答に、ハァーとため息を吐いた。
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