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ダメよ、冷静に…冷静に。何も無かったかのように振り向いて相手を見ると、私はにっこりと微笑んだ。
「…今だけ?少なくとも、貴方に対しては永久にって言える自信あるけど?」
「へぇ…じゃあ、その自信を覆すこと出来たら、どうするよ?」
「貴方なら、私じゃなくたって寄ってくる女の子一杯いるでしょ?」
「寄ってくる女が俺の好みとは限らないだろ?んで、俺が勝ったらどうしてくれンのかな?美琴ちゃんは」
「そんなの貴方の都合じゃない。第一、貴方が勝ったら…って、あたしは、貴方と関わる気は無いの。勝負なんて有り得ないわ」
これ以上此処に居たら、絶対ペース乱される…休息どころかストレスが溜まっちゃう。
そう、思いながら歩き出した時だった。
「自信ねぇーんだ?所詮強がってるだけか。ンで…逃げンのな」
…挑発。この人、私の行動パターン完全に読んでる…。ひとつ深呼吸をすると、振り返った。
「分かったわ…貴方の遊びに2週間だけつきあってあげる。けど、2週間後…私が勝ったら、二度と私に近づかないで」
「そう来なきゃ。んじゃ…俺が勝ったら…考えとくよ。あー…それとさ、『貴方』っての止めてくれない?俺、旬…って名前あンだからさ、名前で呼んでよ」
「絶対、嫌。…何で私がっ…」
「…ンな、ムキになることでもねーだろ?まぁ…俺が興味もたせてやっからさ、楽しみにしてなよ…美琴」
「なっ…バカじゃないの?そんな楽しみ要らないわよ…」
出会って、たった数日…私の領域に…ジワジワ踏み込んで来ようとするアイツ。私はボーダーラインを守ること…出来る?
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