🍀神×姫🍀

二

(なっ…何!!?なんなの今の音はっ!!もしかして鹿とか…??それとも熊!?…いや…今の音はそんな可愛いもんじゃないわ。
あっ!!それとも、どっかの国の刺客みたいなもんじゃないでしょうね…!?ここの家の人達って(希子を除いて)結構な悪だし。黒い事とか普通にやってそぅだし。悪知恵だけはいっぱいもってんのよねー。怨まれてもしかたないわ。
だいたいここの主、鬼にも負けず劣らずの悪人顔なんだもん。最初顔あわせた時は焼いて喰われるかと思った…って、ちっがーう!!!!)

思わず本音がこぼれ、本題を忘れかけたが、問題はさっきの音がなんなのか、だ。
確かに若干、恐怖と不安はあったものの、やはり本当は何が起こったのか気になる。

好奇心に負け、私はゆっくりと起き上がり、おそるおそる庭を覗くことにした。
明るく月光りに照らされた庭。
そこには…、

「―……誰？」

そこには、月明かりの下で一人の男が倒れていた…