ばぁばが一生 愛した人

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ばぁばの妹さんの家の仏壇には ばぁばの写真ともう一枚 髪の長い若い女の人の写真がありました 『この写真の女の人は誰ですか?』そう私が聞くと 妹さんは ニッコリ微笑んで言いました 『その写真は 姉の若い頃のよ 姉の婚約者が亡くなった時に その人の 日記帳に はさんであった物を 日記帳と一緒に姉が遺品として もらった物らしいわ』そして妹さんは その日記を 仏壇の引き出しから 取り出し 私に わたして 『この日記を 姉のかわりに あなたに 持っていて欲しいの』そう言いました 私は ばぁばの婚約者の事も ばぁばが 昔 こんなにも普通に女らしい人だった事も 何も聞かされてなかったので とても 不思議な気持ちでした 『おばさん ばぁばは どうして いつも 男の人みたいな 格好をしていたのですか?婚約者が 亡くなったから?』そして それからばぁばの妹さんの ばぁばとその婚約者の話しを聞いて ばぁばが男として生きたその訳を初めてその日知ることなりました
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