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ステージを駆け上がると歓声が沸き起こった。
スタジオとは違い、遠くにまで響く歓声は、俺たちを感動させた。
観客エリアには、この学園のシンプルなデザインの制服を着た人や他校の生徒、学生以外の人も、お互いに隙間が無いくらいに立ち見していた。
それが随分と広い範囲で続いている。
ルイ「ヘイヘイヘイヘーイ!」
竜「YOYOYOYO!」
何を言いたいのか分からないが、リーダーのルイとテンションの上がってきた竜は、ステージの端から端へ繰り返し走りお客さんを更に盛り上げている。
テンションに乗っていけない俺とのんびりな李玖は、ただそれを同じステージの少し奥へ下がった位置から眺めていた。
ルイ「さぁ、始まりました!R4初ライブ!」
竜「僕達のために来てくれた皆も、この学園祭ついでに見に来てくれた皆も!今日は思いっきり楽しんでいって下さい!」
走るのを止め、マイクに食らい付く様に2人は叫んだ。
それに影響されたのか、前列のお客さんはぴょんぴょんと飛び跳ねながら歓声を上げる。
ルイ「……え~と、今日歌う曲は2曲しか無いんですが、まずは!格好良く弾くRENのピアノに合わせて歌うこの曲。聞いて下さい───『LONELY ROSE』。」
ルイの短めな説明の間に、それぞれ歌に入れるように位置につく。
俺はステージ上の端にセットされた高そうな白いピアノの方へ行き、スタンバイする。
白いピアノはわざわざライブのために社長が用意してくれた物だ。
ルイも説明が終わると、歌に入れるように位置につく。
皆とアイコンタクトをとると、静かにピアノの音を響かせた。
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