小椿(こつばき)

1/3
前へ
/15ページ
次へ

小椿(こつばき)

「ほら小椿(こつばき)、足ぃ開かんか!!」 バシッ! 痛い…… 私は今ある店の大金持ちで、お客であるこの男に殴られて無理強いさせられている…… 「何やその目は?お前は客を喜ばせれんのか?!」 喜ばす?誰が殴られて平気な顔をせなあかんのや? 毎夜毎夜、私を呼んでは殴る蹴るの繰り返し……理由は私が1番若いのと、誰も頼る人がおらん私をいじめるのが楽しいんだとか……おかげで顔にあざ出来て、他の客が誰も来なくなった 「何か言えや!」 バシッ! 「いっ……」 また殴られる……誰かに言う事も出来んのは言うても見てみぬフリをするからや…… なんで私が……こんな目にあわないかんの? 「お前は俺の言う事聞ぃとったらええんや!」 嫌や……そんなん。そう言いたくても声は出んかった……口切ったんか血の味がする ……誰か助けて…… そう願っても無理や。誰も助けになんかこんのや……相手が大金持ちやから逆らえんのや 「あっ……」 髪の毛掴まれて起こされて……そんで男は私に接吻しようとした ……触らんといてよ…… そう言いたいし、抵抗したい……でも動かん……たくさん殴られたせいで体が恐怖感を覚えて固まっている ……嫌や…… 後少しで本当に唇と唇が重なりそうになった時…… 「無理強いはあかんやろ?」 障子が勢いよく開いて、若い男が立っていた 「何やお前?」 私の髪の毛を掴んでいた手を離して男は若い男の方を見た。私は力が出ないのかその場に倒れてしまう 「女に暴力しよるって耳にしてなぁ……来てみたんや」 その人は若い割に声がかなり低い感じだった 「……あんた最悪やな」 「何やと?」 「女を殴って楽しいん?」 「うるさいな!お前には関係ないやろ?!早ぅ出ていけや!」 男は若い男に殴りかかろうとした
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加