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小椿(こつばき)
「ほら小椿(こつばき)、足ぃ開かんか!!」
バシッ!
痛い……
私は今ある店の大金持ちで、お客であるこの男に殴られて無理強いさせられている……
「何やその目は?お前は客を喜ばせれんのか?!」
喜ばす?誰が殴られて平気な顔をせなあかんのや?
毎夜毎夜、私を呼んでは殴る蹴るの繰り返し……理由は私が1番若いのと、誰も頼る人がおらん私をいじめるのが楽しいんだとか……おかげで顔にあざ出来て、他の客が誰も来なくなった
「何か言えや!」
バシッ!
「いっ……」
また殴られる……誰かに言う事も出来んのは言うても見てみぬフリをするからや……
なんで私が……こんな目にあわないかんの?
「お前は俺の言う事聞ぃとったらええんや!」
嫌や……そんなん。そう言いたくても声は出んかった……口切ったんか血の味がする
……誰か助けて……
そう願っても無理や。誰も助けになんかこんのや……相手が大金持ちやから逆らえんのや
「あっ……」
髪の毛掴まれて起こされて……そんで男は私に接吻しようとした
……触らんといてよ……
そう言いたいし、抵抗したい……でも動かん……たくさん殴られたせいで体が恐怖感を覚えて固まっている
……嫌や……
後少しで本当に唇と唇が重なりそうになった時……
「無理強いはあかんやろ?」
障子が勢いよく開いて、若い男が立っていた
「何やお前?」
私の髪の毛を掴んでいた手を離して男は若い男の方を見た。私は力が出ないのかその場に倒れてしまう
「女に暴力しよるって耳にしてなぁ……来てみたんや」
その人は若い割に声がかなり低い感じだった
「……あんた最悪やな」
「何やと?」
「女を殴って楽しいん?」
「うるさいな!お前には関係ないやろ?!早ぅ出ていけや!」
男は若い男に殴りかかろうとした
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