第1章 他人なんか、もう信じない

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 15分も俺をナンパし、立ち去った女子高校生。 その時に触れた、長い髪の毛から出る香りから推測するに、シャンプーはリンスも配合されているタイプ。 前の飼い主が使っていた洗髪用品の10分の1以下の価格だろう。 その割に、綺麗な髪の毛だった。 艶やかな黒髪が、夕焼け色に染まり、光輝いていた。 髪の毛も細く柔らかいのか、風でなびいては、元に戻る姿が美しい。 前の飼い主と同じ位美しい髪の毛。金と髪の毛の関係性は、絶対ではないらしい。 世の中には、常識では計れない事があるのだろうか? 自分の物差しで他者を計るのは危険なのかも知れないニャ。
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