第1章 初 陣

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『カキーン!!』 真ん中に入ったスクリューを会心 の当たりでライトの遥か頭上を超 え、塁上にいたランナーが一斉に 動きだした。 1番からフォアボールを挟み、ツ ーアウト満塁で回ってきたのは、 先ほども打線の口火を切った菅生 だ。 マウンド上では、ガックリと落ち 込んで、下を向いている一関がい る。 「一関、悪い……」 二本松はマウンドに駆け上がって 謝った。 「いや、オレの力不足だ。ゴメン ……」 一関は一言こう言ったのだ。 5回表途中 川崎北稜 11-2 横浜大東館 コールド負け目前の9点差になっ た。しかしその後も一関は打たれ て、 5回表終了時点 川崎北稜 17-2 横浜大東館 5回コールド、規定の10点差ま で絶体絶命のピンチ。 しかし5回ウラは三者凡退で終わ り、新チームの初陣となった試合 は悔しさ、試練を与えた試合とな った。
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