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川崎北稜との試合終了後、八王子
と二本松と三次、そして一関の四
人が帰路の電車の中にいた。
「い、いや~、疲れたな~」
顔を引きつらせながら一関の肩を
ポンと叩く三次。
「…………」
しかしガックリ落ち込んでいる一
関が返事する訳も無く、周りも沈
黙が続く。
「勝ちたい……」
沈黙を切り裂いて、一関が僅か一
言だけ呟いたかと思うと、少し大
きな声で話し始めた。
「オレ、すげー悔しい。だから、
試合に勝ちてー!」
電車の中にも関わらず心の内を叫
んだ一関。
「一関……。今日負けはお前のせ
いじゃねーよ。打てなかったオレ
たちのせいでもあるんだ。不甲斐
ないよな。でも、そんな俺たちも
一関と同じ気持ちだ。勝ちたいん
だ。だから勝てるように、これか
ら練習三昧だ」
八王子は長々と話したが、隣に居
た二本松と三次は頷いていた。
一関は下に俯きながら涙を流して
いる。そして一言呟いた。
「頑張るよ……」
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