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川崎北稜との闘いから2日後。休
日を挟んで再出発の練習だ。
「3週間後には秋季大会がある。
それを目標にこれから練習してい
く!」
八王子が練習前に喝を入れるかの
ような声で話し、また続ける。
「んで、いつもなら練習ってとこ
だけど今日はある人連れてきてま
す。湯河原、連れてきて」
「この人だよ~!」
連れて来たのは30歳ぐらいの背
の高い、若い男。
「どちらさんなの?」
「新しい監督だ」
「か、監督?」
「そう、今まではテキトーに顧問
付けてただけだけど、監督を連れ
て来ることによって、鍛えようっ
てことだ」
「な、なるほど」
なぜか誇らしげに話す八王子だが
部員は状況がイマイチ飲み込みき
れていないようだ。
「大変だったんだ。校長にまで掛
け合って付けてもらったんだ」
「そうなんだ……。てか、勝手に
話し進めんなよ」
「まあまあ。とりあえず監督の話
から、麻生さんお願いします」
みんなが固唾を飲んで聞く。
「お前たち、勝ちたいか?」
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