第2章 目指す先

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「ま、まあ……」 突然思いもよらないことを言われ て戸惑う部員たち。 「と、言ったとこで……」 手に持っていたカバンからゴソゴ ソと何かを探す新監督、麻生。 「1976年初戦敗退、77年初 戦敗退、78年3回戦敗退…… ……08年3回戦敗退、093回 戦敗退。これが何か分かるか?」 紙を読み上げたと思うと急に質問 してきた。代表して八王子が答え る。 「横浜大東館野球部の歴代の夏の 大会勝利記録ですか?」 「その通り。最高成績は00年の ベスト16で以降は今まで3回戦 敗退。これじゃ、学校も業を煮やして廃部にさせられる」 「頑張らないと野球が出来ないっ てことですか?」 一気に血相が変わった部員たち。 「そういうこと。これが現実だ」
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