第2章 目指す先

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「秋季大会の予選の対戦相手決ま ったよ!」 陸上部の練習でグランドで倒れて いる中、湯河原が現れて笑顔で手 を振っている。 部員たちは重い体を起こして昇降 口へ。湯河原を前にしてグッタリ しながら発表を聞く。 「さてさて、初戦の相手は……。 金沢港高校!」 みんなは小さくため息。というよ りホッとしている。 「良かった~。金沢港か」 「余裕だな!」 やはりため息ではなく、安堵に満 ち溢れて出ただけだった。 「さてさて、2戦目は……鶴見産 業高校!」 「鶴見産業か。勝てない相手じゃ ないな」 「問題は3戦目だよ。3戦目は横 浜早坂」 『えっ!?』 湯河原の口から横浜早坂の名前が 出た瞬間、部員全員がフリーズ。 「早坂と当たんの?」 「ちょいとヒドくね~か?」 「文句言わない! 2勝すればい いわけだから、金沢港と鶴見産業 に勝てば問題なし!」 「簡単に言うなよ、湯河原……」
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