第2章 目指す先

13/20
前へ
/900ページ
次へ
「何だろう……」 「それも分からないのかよ。本当 は簡単なことなのに、初心を忘れ るって怖いな」 「野球が……野球が好きだから、 野球をやってる……」 一関が呟いた。それに乗っかるよ うに八王子が続く。 「野球が好きだから、目標も何も 無い。でも、チームの目標が無い ってのは別かな~」 「おっ! 分かってんじゃんか。 で、チームの目標って何だ?」 麻生は自分の思っていた回答がキ ャプテン八王子から返ってきて、 驚く。 「夏の三回戦突破とか?」 「目標は高いほどいいって聞いた ことあるぜ。ベスト4とかでよく ないか?」 「高過ぎだろ? ここは神奈川だ ぜ? 監督の時代はどんな目標だ ったんですか?」 「って、監督居ないじゃん……」 「さっきまで居たのに」 「実は幽霊なんじゃね?」 「誰が幽霊だ!」 「うわっ!」
/900ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2326人が本棚に入れています
本棚に追加