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帰り道、二年生四人組は大三元へ
と立ち寄る。大会前夜祭と称して
ちょっとした宴会だ。
「いらっしゃい!野球部軍団!」
「よ、おっちゃん!」
「いつもの頼むよ」
「へい! 毎度!」
四人はテーブルに座り、水をガブ
ガブと飲んだ。そして二本松が口
を開く。
「ふぅ~。ビックリした~」
「本当だよな。何言い出すと思っ
たら5回コールドとか、オレや二
本松が采配だとか……」
「今に始まったことじゃないけど
今までで一番ビックリした」
と、二本松と八王子がため息をつ
いてガクッと落ち込む。
「へい! 餃子とファンタ」
「おっちゃんサンキュー!」
「明日、大会なんだってな」
「そうなんだよ、おっちゃん。聞
いてくれよ」
「勝てば問題ないやろう。結果が
全てだよ」
急に話したかと思えば、意外な答
えに4人は仰天。
「そういう問題じゃ……。てか、
話聞けよ……」
「勝ちゃいいんだ。試合勝ったら
餃子一個付けたるよ」
「マジか? あのケチな大三元が
か?」
「ホントかよ~?」
みんな驚く中、一関だけは疑惑の
目でおっちゃんを見る。
「何疑ってんだよ! 江戸っ子は
嘘つかねーよ!」
「江戸っ子だから、東京生まれな
んだ、おっちゃん」
「いんや、オレは熊本生まれだ」
『…………』
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