水の底

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何も書けない 何も浮かばない ただ… 墜ちてゆく 真っ暗い水の底 何も感じない 何も怖くない ただ… あたしは生きているのか? 言葉すら忘れてしまった… だから もがき苦しんで それでも 光は見えては来ない… 今あたしは 暗い水の底を ゆらゆら漂うだけ… いつ迄もそう 漂うだけ… あたしの指先から赤い血が 滴り落ちる… それでもあたしはそれを忘れてしまう… 痛みも判らない 何故ここに存在してるのだろう? それは… きっと 命が在るから… 迷い戸惑い苦しんで… それでも生きているのだろう…
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