序章

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 そんなバカな!そんなわけはない。学校に殺人鬼を閉じ込めているとでも言うつもりだろうか?  バカバカしい!  でもそいつは、そんな信じていない様子を、まるで楽しんでいるかのように、眼鏡の奥の瞳を輝かせて、ニタァっと笑った。  その笑いを見て、正直、背筋が寒くなった。  そいつは、準備室のドアノブに手をかけた。そして、意味ありげにこっちを見る。  愉快そうな笑みを浮かべたまま、そいつは【準備室】の扉を開けた。  そいつに視線で促され、怖ず怖ずと中を覗き込む。
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